我が社では、伝統的な奈良筆の製造工程を活かしながら筆ペンや化粧ブラシの製造を行っています。
機械化含めた各工程での徹底した品質へのこだわりや、管理技術によって、
良質で安定して製造することができます。
弊社では生産工程内の品質、管理の指標として「直行率」を使用しています。毎朝、前日の直行率について皆で議論します。「直行率」とは、工程内検査、出荷前検査すべての検査に一発で合格したものの比率を言います。言葉の説明ではなく、なぜ「直行率」なのか?
それは私たちの生産技術を語る上では欠かせない思想でもあります。
なぜ「直行率」なのか?
材料(毛、原糸)の不安定さが関係しています。毛のテーパー度が一定ではない、金属のように硬さも一定ではない、柔らかいものなので難しい等々…だから筆の業界では修正作業が常識とされてきました。
私たちはこの常識を打ち破りたい。
修正ゼロで出荷したいのです。
「筆やブラシは均一化が難しい」
そんなことから、お客様も「職人に頼る=高価な国産品」か「難しいから“まあまあ“の筆で我慢する=安価な海外製」の二つに分かれています。
果たしてそうなのでしょうか?安価で高機能な国産ブラシは不可能なのでしょうか?と考えました。
そしてどこまで出来るか?
その課題に取り組み、社内の工程内で指標としているのが「直行率」なのです。
職人さんの手仕事は人間だけに可能な最も優れた技術でしょう。しかし直感ではなく、数値化された技術を残して再現性を持たせる、そんな技術でもって職人さんの域に近づきたい、機械がどこまで近づけるか?
その指標としているのが「直行率」です。
導入して数年が経ちますが、直行率は上がっています。それは現場内でフィードバックが出来ていて、各工程でその数値を固定化できている証拠だと自負しています。これは私たちの誇りです。
ゴールはまだです。
しかし、必ず出来ます。
テーパー加工されたPBT繊維は、製法上のリスクとして、同一品番においても、そのテーパー角度及び形状が安定しません。そこで独自の計測・選別方法により、ばらつきを最小化しています。
毛腰強弱・含み・フロー・筆姿・復元性など、お客様のご要望に応じ、テーパー角度・深度・表面粗度・断面形状の異なる200種類以上の繊維の中から、最適な配合を創ります。
各メーカー様の特徴や素材の持つポテンシャルを常に研究し、求められる仕様や性能に応じた、最良の筆・ブラシをご提案いたします。
当社独自の機械開発により、手作業工程をオートメーション化しています。全ての製品について、ブラシに必要な性能が安定して提供できます。
当社独自の形状安定化製法と、上記技術との相乗効果により先端割れリスクを最小化できます。
多種多様、無限のバリエーションの中から、お客様の嗜好に合った筆・ブラシを創り出します。
インクが出にくい、筆割れがひどい、柔らかくて書きにくい等の様々なトラブルを解決致します。
納品本数2億本を超える筆作りの経験から得たノウハウ、また、官能的だった性能評価を、多種の評価方法を取り入れ性能を定量化し、目に見えるデータとしてお客様のご要望に応じたブラシをご提供致します。